ロミオとジュリエット効果
ロミオとジュリエット効果とは特定の目的を持っている場合、
障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象の事です。
心理学者ドリスコールが男女のカップルからの調査結果を元に命名した。
ドリスコールは、このロミオとジュリエット効果を証明するために100組を超えるカップル、夫婦を対象にアンケート調査をした。
お互いの宗派、家族の影響、相手への愛情度などを調べた結果、親が反対しているカップルほど、お互いの恋愛感情は高く、
また宗教の宗派が同じもの同士よりも、異なる宗派のほうがより恋愛感情が高いという結果が出たのだ。
反対されればされるほど、人はそれに抵抗しようとする。いわゆる禁止されていることほど、面白いものだと感じてしまうものなのである。
また反対されても彼女がすごく魅力的だから!と思いたがるものなのである。これは心理学で言えば
心理的リアクタンスと呼ばれている。
人は逆説的肯定により「禁止されている=危険」という意識よりも「禁止されている=面白い・魅力的」
と思いたがってしまう傾向があるのです。
恋人同士の間に何らかの障害が存在する事で、かえってそれが二人の気持ち(恋愛感情)を高めてしまう場合などが当てはまる。
例えば恋人の親がその恋愛に反対し、2人の仲を引き裂こうとすると、逆にその恋人同士の感情が強まってしまう場合にいいます。
すなわち、ロミオとジュリエットのように、障害があっても健気に愛し合い、なんらかの障壁を一緒に乗り越えようと協力する方が愛が深まるという考え方です。
上辺だけ見たらピンチにしか見えない状況でも、考え方を変えればチャンスに変わります。
ピンチはカップルにとって危機的状況ではありますが、それを一緒に回避しようとする団結力が生まれやすい状況であると考えることもできます。
危機的状況にでもならなければ考えもしなかったことを2人で一生懸命考え、どうにか回避する方法をひねり出そうと努力します。役割分担して回避するならば、チームワークも生まれるでしょう。
このような現象はピンチであるが故に発生するものであり、何の問題もないカップルは考えもしないことです。
ピンチになったからと言って慌てふためくことなく、冷静に2人で回避策を練る行為は、2人の距離を急接近させるチャンスでもあるのです。
又、恋愛の場合に限らず、マーケッティングの分野においても、希少性が高いものの方が購買意欲を誘う現象が見られます。
ロミオとジュリエット効果とは、物事において、障害があった方が逆にその障害を乗り越えようとする気持ちが高まる心理現象を指し、
恋愛においても障害があるほうが、より一層恋愛感情が高まると考えられているのです。
恋愛において
ロミオとジュリエット効果を使うには相手の心理状態に矛盾を与えることです。
簡単に言うと、約束を破る、時間に遅れる、相手の嫌がることをする、など、普通に聞いたらダメなことをすればいいのです。
もちろん限度はありますが、嫌がることをすれば相手は当然怒ります。
しかし、怒っていても相手の事が好きだ、という「怒り」と「好きだ」という矛盾した心理状態が同時に生じ、
「こんなに怒っていても自分は相手のことが好きなのだ」と自分で認識することによって、より愛情が深まる事もあるのです。
ロミオとジュリエット効果を意図的に演出するのは容易い事ではありません。
失敗すれば本当に相手に悪印象を与えかねないというリスク、そしてまた相手の性格と自分への好感度を客観的に理解した上で
当テクニックに挑戦すると良いでしょう。