単純接触効果

 とは繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果です。 1968年、アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが論文にまとめ知られるようになりました。 ザイアンスの単純接触効果、ザイアンスの法則とも呼ばれています。
何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こりやすくなる。たとえば「よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていく」という理屈です。
これは見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が、印象評価に誤って帰属されるという、知覚的流暢性誤帰属説で説明されています。
また、潜在学習や概念形成といったはたらきもかかわっているとされています。

図形や、漢字、衣服、味やにおいなど、いろいろなものに対して起こります。 広告の効果も単純接触効果を活用しているのです。 CМでの露出が多いほど単純接触効果が起きて、よい商品だと思ったり欲しくなったりするのです。

 人や物事など、自分が否定的感情を持たないある対象への接触を反復すると、その対象への好感度が高まるという事実は 古くから知られ、20世紀初頭から研究されていました。 この事実がのちに心理学の分野で『単純接触効果(Mere Exposure Effect)』として、注目されるようになったのです。 R.B.Zajonc は、意味の無い単語、漢字あるいは顔写真を使用し、単純接触効果を統計的に確認しました。
単純接触効果の対象物としては、言葉、漢字、絵画、人の顔、幾何学的図形、音など、様々なものが該当し、 最初に親しみを感じていない対象物でも、接触する回数が多くなれば好感度が高まって行きます。 接触する時間は短くても、 回数を増やすことが重要で、効果を確認するには少なくとも10回以上の接触が必要です。

 この単純接触効果は、社会心理学の分野では『親しみの原理(familiarity principle)』としてもよく知られています。 認知心理学の分野では、1980年代から潜在記憶(Implicit Memory)に関する研究が活発になっていきました。 潜在記憶とは、無理に思い出そうとしなくても自然に思い出せる無意識の記憶のことです。 例えば、言葉を話したり、ご飯を食べたり、我々の日常生活のほとんどの行動は潜在記憶を呼び起こすことによって行っています。 そして、単純接触効果も、この潜在記憶によるものであることが解明されてきました (潜在記憶現象としての単純接触効果)。
潜在記憶は顕在記憶と乖離しており、わずかな接触の効果でも極めて長時間続くのが特徴です。 単純接触効果で、注意すべき点は、最初に不快な感情を持っている対象物に対しては、会えば会うほど嫌悪感が増してくるということです。 このため、初対面で悪い印象を与えると、これを覆すには、相当の努力が必要になります。

 では、単純接触効果を恋愛に有効に活用するにはどうすれば良いのでしょうか。
まず、好意をもつ相手に対し、悪い第一印象を与えないように注意します。 初対面の時には、笑顔で軽く会釈をするか、軽い挨拶程度に済ませます。 初対面では、相手があなたに対して持つ感情は白紙の状態ですので、いきなり深入りしないのが良いでしょう。
そして、その後は、少しの時間(一瞬でも可)で結構ですので、できるだけ頻繁に相手の視界に入るようにし、その時、笑顔で会釈か軽い挨拶をしましょう。
このような接触を根気よく数十回繰り返せば、相手の中であなたに対する好感度は高まってはずですので、時期を見計らって声をかけてみましょう。

 毎日の通勤電車で見かける人が、なんとなく気になってしまう事はないでしょうか? これも単純接触の代表例なのです。
偶然何回も見かけるというだけで、人はその人を好きになりやすい性質を持っており、 恋人や夫婦となる男女は、 必ずと言っていい程、どこかで接触する機会が沢山あります。
当たり前の事ですが、人間は近くにいる人程意識しやすくなるので、同じ環境に属している間柄であればあるほど、恋愛関係になりやすいと言えるのです。
なので、好きな人がいる場合は、無理に一緒にいる時間を延ばすよりも「頻度」で勝負することをお勧めします。 「時間よりも頻度」とは具体的にどういうことかと言うと、例えば「週に1度、土曜日に1日中遊ぶ」よりも 「毎日10分だけでも顔を合わして話す」方が好感を持つ確率が高くなる、というわけです。
会う機会を日常的に設けて相手に自分の事を沢山考えさせちゃいましょう。



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